本校は、昭和26年4月1日、地元飯野中学校と西野中学校を統合し、生徒数637名の巨摩町外二ヶ村組合立巨摩中学校として発足しました。場所は、甲府盆地の西側、日本有数の面積を誇る御勅使川扇状地の上にあり、陽光豊かで、南に霊峰富士、北に八ヶ岳、西には日本の屋根南アルプスを仰ぎ見ることができます。昭和52年、校名を変更し現在の白根巨摩中学校となりました。また令和4年からは、白根飯野小学校、白根東小学校と連携し、小中一貫校南アルプス市立白根巨摩中学校となりました。
校区のほとんどは、扇状地の中央部に位置するため水に恵まれません。そのため水田は見られませんが、代わりにサクランボ、桃、スモモ、ブドウなどの果樹栽培が盛んになっています。花の季節には、一帯は白色や桃色に染められ、実りの季節には、県内外からの観光客でにぎわいます。また、学校のすぐ西隣には白根桃源文化会館があり、様々なイベントが行われるなど南アルプス市の文化発信の拠点となっています。
かつて、巨摩中学校は、「科学と芸術」をテーマに据え、「学力・人間形成」を柱にした実践研究を進め、12年間にわたって全国に公開し「巨摩中教育」として一世を風靡しました。現在でもその活動として先鞭をつけた合唱活動などに、地域に与えた影響の名残を見ることができます。このような全人的教育を基盤とした歴史的流れの中で、白根巨摩中学校は、勉学と同時に陸上、野球、サッカー、ホッケー、吹奏楽等の部活動、特別活動、合唱活動などを柱としたバランスのとれた教育活動を展開しており、敷地内には明るい挨拶が飛び交い、すべてに真剣な眼差しの中学生らしい躍動感が満ちています。
人格形成の基礎を培う大切な中学時代を明るく伸び伸びと過ごし、生涯忘れぬ素晴らしい思い出を創っていってほしいと願っています。小中一貫校として、9年間で心身ともに健康で、心豊かな生徒の育成に努めていきたいと考えています。
小中一貫校 南アルプス市立 白根巨摩中学校 校長 矢吹 和信